DEレシオ1
公開日: 2026.07.30  | 更新日: 2026.07.30

D/Eレシオを実例解説(株主と債権者の違い)

金利ある世界になることで、財務健全性という言葉が注目されるようになりました。その時、筆頭に出てくるD/Eレシオについてまとめました。また、この言葉も株主(投資家)と債権者(銀行等)で少し意味が違う点も補足します。

D/Eレシオ=有利子負債(Debt)/自己資本(Equity)

  • 分子はDebt。企業が外部から調達した負債。

  • 分母はEquity。株主から調達した自己資本。

有利子負債については以下にまとめていますが、買掛金等の事業遂行上に自然発生する返済義務や、利息負担のない負債以外のことです。要は企業が負っている真なる金融的なリスクです。

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有利子負債1

分母の自己資本は、貸借対照表の純資産の部で、「返済義務を伴わない安定的な資金源」です。株主から直接的な出資額である資本金、資本剰余金に、これまでの企業活動によって創出された利益の蓄積(利益剰余金)から構成されています。

D/Eレシオが高い場合、他人資本への依存度が高く、金利負担や返済リスクも高くなる傾向があり、財務リスクが高いとみなされます。

逆にD/Eレシオが低い場合は、自己資本比率が高く、財務基盤が安定していると評価されます。

ネットD/Eレシオ(純有利子負債比率)

企業が多額の借入金を有していても、それと同等以上の手元流動性の高い資産(現金等)を保有していれば、実質的な返済負担や倒産リスクは高くない、ということを示す、実務上、発展した指標です。

ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現金および現金同等物)/自己資本

実例解説

例えばある会社が手持ちの200億円と借入金100億円の300億円で設備や原料を購入したとします。その時のD/Eレシオは0.5(100÷200)です。

資産(300)

負債(100)

自己資本(200)

1年後、ビジネスが好調で利益が積み上がり、現金が50億円増え、自己資本も50億円増えたとします。その時のD/Eレシオは0.4(100÷250)に改善します。

現金(50)

負債(100)

他資産(300)

自己資本(250)

また、この時のネットD/Eレシオは0.2((100-50)÷250)になります。

これは鉄壁の安全性を誇っているように見えますが、物事はすべては当事者次第というところです。

1.債権者(銀行等)

銀行からするとハッピーです。100億円貸したけれど、順調に50億円の現金を稼ぎ、このまま稼いでもらえば100億円は無事帰ってくるでしょう。D/Eレシオは低いほどありがたく、さらにはもっと借りてほしいと思うでしょう。

2.株主(投資家)

ハッピーではあるが、少し悩ましいです。というのも企業が成長してくれることを1番に願っており、成長はしているものの、それは適切な成長か、という疑念が出てきます。

なぜなら50億円の現金を企業は遊ばせているかもしれず、それだったらその分投資して、来年はさらなる成長ができたのでは?という目線で見てきます。

それがゆえに投資家は「不要な現金は持つな」と言ってくるわけです。

現金がある=成長投資にお金を回せ。それがないならもう成長しないのか。だったら、配当しろ。とにかく現金を持つは悪。という要求(考え)です。

3.企業側

すべては企業のフェーズと方針次第です。同業他社や目指す方向を示すストーリーに対する定量的根拠として語るのが一番良いかと思います。

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この記事を書いた人
あんも

あんも

大企業(製造業)の経理・財務で10年以上。工場・本社・海外と各拠点での業務経験で気づいたこと等をブログにしていきます。
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旅行。投資。
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