米国公認管理会計士(USCMA)とは?管理会計の国際資格!
USCMA(US Certified Management Accountant)とは米国公認管理会計士と日本語では訳され、IMA(Institute of Management Accountants)という管理会計士協会による国際資格です。知名度の高い米国公認会計士・USCPA(US Certified Public Accountant)と並ぶ二大会計資格です。各種ルールに従う制度会計に特化しているUSCPAに対し、USCMAは社内の意思決定を支える管理会計の分野の専門資格です。
これを知ったとき驚きました。管理会計は経理財務に注力しつつもゼネラリストという立ち位置なため、職務要件が不明確であることが多く、管理会計のちゃんとした資格があるとは思っていませんでした。それでも管理会計に携わる者が何か勉強しようとすると、MBAや中小企業診断士が挙げられるのですがこれらは経営が主となるため管理会計とはちょっと違う…という気持ちになっていました。それに対しUSCMAは明らかに管理会計のための資格です!
なお、日本では証券アナリストがCMA(Certified Member Analyst)として有名です(日本では日本証券アナリスト協会がCMAの登録商標しているため)。よって日本資格業界ではこの米国公認管理会計士はUSを付けてUSCMAにしているようです。
さて元に戻って、USCMAは管理会計の資格です。監査業務を独占する公認会計士などとは違い、資格保有をしても何かの独占業務を手に入れられるわけではありません。ですが明らかに管理会計の人には自分の価値を証明できるお勧めの資格です。
なぜなら日本で管理会計士の資格はほぼありません。正確には管理会計検定、認定管理会計士など存在はするのですが正直あるだけの資格という評 価で資格保有者の価値を高めるものではありません。日商簿記検定で十分です。ですが簿記も管理会計に必要な会計知識を学べますが、管理会計の資格ではありません。それゆえに管理会計って仕事を続けても、会計士や税理士じゃないし専門性がつかないよね…と思うことがあるかと思うのですが、米国ではそんなことなかったです。ちゃんと資格として存在していました。
21年時点でUSCMA資格保有者は5.5万人います。(追記:21年9月にIMAがCMA認定10万人達成を発表。)更に受験者は7万人近くいてIMA会員数だけでは12万人を超えるようです。比較に出されるUSCPAは米国だけで65万人、日本では3万人近くいるので、それと比べると人数はまだまだ少ないものの、それでも10万人を超える人が関係している資格で、増加率は前年比3割近く増えているとのことで、まさにこれから大きくなっていく資格です。
また形だけの資格じゃないのか?と気になったので米国での就職活動サイトを調べてみました。経理職を中心に求職者への要求事項を調べましたが大卒であること、経験があると好ましい等の条件と同じく、CPAかCMAの資格が要件としてありました。CPAだけの記載だったり、CPA or CMAだったり、各種資格が必須だったりあると望ましいとの表現だったり条件は会社次第ではありましたが、それは日本も一緒です。少なくとも形だけの資格というわけではなく、ちゃんと米国では必要とされている資格で、CPAとCMAが双璧という扱いに感じました。詳しくは以下のまとめています。