海外旅行時のドル両替について
海外旅行時のドルを調達する際どのような手法が最適でしょうか?どこで両替が良いでしょうか?また現金とカードで払うのはどっちがお得でしょうか?調べればいろんな記事があって、条件分岐も多く、一番お得と思われる方法には事前準備が必要だし、差がどれくらいあるかわからないし、手間の方が大きく感じる…。
ベストじゃなくても、手間が少ない方法でベターな方法って何だろう?と思って調べた結果をまとめます。
米国での利用を想定し、執筆時の1ドルは144.36円で、これを基準に1,000ドル両替する=手数料がない基準金額は144,360円という仮定で記事をまとめます。
日本の両替商で両替する
米国の両替商で両替する
現地でキャッシング
クレジットカードで支払う
1.日本の両替商で両替する(約2~3%)
空港・銀行・金券ショップ等で購入する一番楽で、簡単な方法です。実際の手数料をネットで分かる範囲で調べてみました。
MUFGの販売レートは149.07円。1,000ドルは149,070円で+4,710円(+3.26%)になりました。
大黒屋の販売レートは147.37円。1,000ドルは147,370円で+3,010円(+2.09%)になりました。
結論、約2~3%のコストが発生するといえます。
2.米国の両替商で両替する(非推奨)
これは現地の手数料が高いこと、そもそもドルより円のニーズが低いことからお勧めしません。足りなくなったらの救済措置の1つの認識になるものの、それでも多めにドルを持っていく、という選択の方がおすすめします。
手数料も 地域・場所・店の形態で大きく分かれますが、例えばJFK空港での為替レートは1ドル178.50円でした。つまり1,000ドルのために178,500円を支払い+34,140円(+23.65%)になります。
ニューヨークの空港での両替は極端な例かもしれませんが、現地で両替を必要とする緊急や重要な時に、最善の行動がとれるかもわからず、現地でのリスクを低減するにも、多めに持っていく方が断然お得になります。
3.現地でキャッシング(約3~5%)
とはいっても、現地で急に現金が必要になることもあるかと思います。その時は現地のATMでクレジットカードによるキャッシングがおすすめです。海外キャッシング、海外カードローンになります。正確な金利はカード会社次第なのですが、大きく3つのコストがあります。
①借入額の換算にかかるコスト(約1.5%)
現地でドルを借りるわけですが、返済時は円で支払うわけなので、 円への換算が必要です。このレートはクレジットカード会社のレートを利用しますが、ここでカード会社の手数料が加えられることになります。その換算レートは以下のHPで調べることができます。
上記HPを元に1,000ドルを借りたとすると、以下の通りになります。
VISA:146,520円で+2,160円(+1.50%)
Mastercard:146,530円+2,170円(+1.50%)
②お金を借りている期間にかかる金利(+1.5%~+3.0%)
カード会社次第ですが、年利18%の金利をとる会社がほとんどです。1,000ドルを借りたとすると、それを1年間借りたままならば180ドルを支払う必要があります。
個別振り込みによる早期返済も可能ですが、放置しておけばクレジットカードの支払日に返済する形になるので、結果1~2カ月ほど借りることになり、15~30ドル支払う計算になります。
金利の換算にも①カード会社の換算レートの影響を受け、結果は2,200円(+1.5%)~4,400円(+3.0%)のコストアップとなります。
③ATMでの利用手数料(約0.2%)
カード次第ですが、1万円以上の利用の場合220円/件の手数料が発生することがほとんどです。
さらに現地ATMの場所次第(クラブとか)では、現地端末の手数料が発生することもありますが、これは場所次第です。
多くの人が利用する普通の街中では、現地で生活する人たちも利用するために問題ないこ とが多いですが、高級店、外国人観光客の出入りが激しい場所、夜の街等のATMでは注意が必要です。
ともあれ、上記①~③すべてを足すと3~5%ほどのコストが発生することになり、少し割高となりますが、現地の空港で借りるよりは経済的に調達できるでしょう。
上記結論から、現地銀行等で両替するときもその時の為替レートの5%以内のレートかを基準に安い・高いの判断をしてもよいと思います。
また、ATM相手なので、言語に自信がないときは落ち着いて対応できます。だまされる心配も少なく、店が開いてない時間帯に必要なときなどは断然有利なので、自身の所有するクレジットカードの海外キャッシング方法は、調べておくことをお勧めします。
4.クレジットカードで支払う(約4%:ポイント還元未織込)
現地でどれだけクレジットカードで支払うかで、準備する想定現金にも影響があるかと思いますので、そもそものクレジットカードのコストについてもまとめておきます。
主要なクレジットカード会社では①ドル金額×②カード会社の為替レート×③手数料で手数料が定まります。
③手数料(海外事務手数料等)は概ね2.2%です。そして②為替レートは、VISAとマスターカードのHPから今時点の換算レートを調べられます。
そして①ドル金額を1,000ドルとしてまとめると、
VISA:総額は149,743円となり+5,383円(+3.73%)
Mastercard:総額は149,754円となり+5,394円(+3.74%)
のコスト発生となりました。結論、約4%のコストが発生するといえます。
ただし、クレジットカードは利用に応じてマイルやポイント等の還元があります。例えばそれが1%だったならば、4%-1%=実質3%のコストで、現金と同程度、もしくはカードが1番メリットのある支払いとなるかもしれません。
揺れ動く為替レートで一体どれが一番良いのかと悩むかと思いますが、上記%の情報を元に、皆さんそれぞれの状況にあった、ドルの調達をして、楽しい旅行をお過ごしください!