経理部へ配属されるには？求められる能力とは？

就職活動をしていると、事務系総合職とまとまった採用も多く、ちゃんと経理財務の仕事に就けるのか心配になりませんか？でも内定は欲しいので、希望職種は営業、人事、経理、法務…全部にチェックをしてしまおうと考えてしまいませんか？

でも本当は経理・財務の仕事がしたい…。そう思う人は…

経理・財務を志望する、それだけで十分！

正直なところ、経理・財務を初任で希望する就職活動する学生は少ないです。多くは営業や企画など希望するからです。ポジティブに考えれば、経理・財務を希望するだけで１歩周りとは違う目で見られます。ぜひPRしてください。

ただし、それを裏付ける根拠が必要です。部活やバイトで会計の仕事で貢献した、そういうエピソードはただのきっかけでありＰＲにはなりません。会社は動機も聞きますが、素養があるかを重視するので経理・財務で活躍できる自分をＰＲしましょう。

一番簡単なＰＲは簿記を取得することです。最低でも３級、メーカーを希望するなら２級まであると安心です。昔は年数回しか受けられなかった簿記もオンラインでいつでも受験できるようになりました。思い立ったら吉日です。簿記３級なら１週間、簿記２級なら１か月頑張れば受かります。ぜひ挑戦してみてください。

では簿記を取得していれば配属されるでしょうか？持っていなければどうしようもないでしょうか？あくまで資格は自分が頑張ったということを証明する手形でしかなく、持っていなくても採用される人はいるし、持っていても落ちる人もいます。この違いは何でしょう？

答えは経理・財務に必要な能力を備えているか、備えることができそうかです。

メーカー経理で１０年以上仕事をしているとやはり職種で求められる能力が違うと感じます。そして経理部に向く人・向いてない人の傾向もわかってきます。経理部に配属されるなら、これから挙げる３つのポイントが自分にあるか、ＰＲできないかを意識してみてください！

それは、専門知識・論理的思考力・コミュニケーション力です。

１．専門知識

経理を経理たらしめるのはやはり専門知識です。簿記３級は必須スキル扱いです。工場経理ならば簿記２級の原価計算の知識まで求めれらますし、建設関連なら建設業会計の知識が必要です。税務関連の知識や、会計処理判断における原理原則への理解も必要です。ただ安心してください。就職活動の学生にそれを今時点で持つことを要求はしていません。大切なのは必要に応じて勉強していける人、知らないことを知ったときそれを勉強しようとする人を評価します。

２．論理的思考力

経理においては必須スキルになります。なぜなら経理が日々話す相手は基本的に上司、部長、社長と目上の方や、会計士等の専門家が相手で、彼らへの説明が求められるからです。そして常に彼らにとってウェルカムな話をするわけではありません。損益や原価の特別な事情により悪化している現状や、変化する税制や会計基準により複雑になった会計処理の説明など相手にとって都合の悪いことも粛々と説明しご納得いただく必要があります。その時に、「言われたからやらなきゃ」ではなくて「こういう背景で対応が必要だな。解決できなければこういうデメリットが発生するな。」と論理的思考力があればそれを展開することで解決できるからです。

念のためですが口下手でも全然問題ないです。話術が高いことに越したことはないけれど、それよりもしっかりと正しくやるべきことを、筋道立てて説明できる力の方が重要だからです。

３．コミュニケーション力

コミュニケーションという言葉には様々な定義があります。１対１の会話、１対複数の会話、双方向ラリーの掛け合い、一方的な説明会、お酒の席での会話方法…すべてコミュニケーション力です。

そして経理の仕事という意味では、一部、会計士や銀行員、コンサル相手などがいますが、基本的には社内の人間と接します。その社内のメンバーとのコミュニケーションが重要になります。

営業のように、社外の人と一瞬で打ち解け、知らない人とも話を絶やさないとかそういうコミュニケーション能力は不要です。仕事で大変なのは、何かがあったとき。その時経理は何があったかを、どうしなければいけないかを示して周りに働きかけなければいけません。その時に、社内のメンバーに対話できる能力が必要です。

ということでこれらの能力が求められていることを意識し、それが自分にできるかと考えてみて、できそうならそう思う理由があるはずです。それをまとめて自己PRすればきっと経理の仕事が待っています。

では今後とも頑張ってください！